これから新築を建てようとしているみなさん、自分の敷地に電柱が立つ可能性があることをご存知ですか?
私は知りませんでした!
そして見事に、我が家は敷地内に電柱が建つことになりました。
最初は自分の敷地に電柱が建つことになるとは思ってもいなくて驚きました。
しかし、悩んでいる場合ではないので、慌てて徹底的に調査!
今回は、そのときに調べた電柱に関する情報をご紹介します。

こんな方向けの記事
- 敷地内に新しく電柱を建てる予定の方
- 電柱についてざっくり知りたい!という方
- 電柱を設置すると敷地使用料(土地使用料)がもらえるって聞いたけど、詳しく知りたい方
そもそも皆さん電柱なんて、普段から目にすることはあっても、まじまじと見たことはないという方がほとんどではないでしょうか。
でも実は、電柱は「見るだけ」で色々なことが分かるのです。
この記事を読めば、そんな電柱のことが3分でわかります!
電柱には3種類ある
電柱とは、電力の供給や通信線路の支持を目的に、空中に張った電線を支える為の柱です。
そして、電柱には3種類あります。
- 「電力柱」・・・電力を供給する電柱
- 「電信柱」・・・電話やネット通信のために必要な電柱
- 「共用柱」・・・電線と電信線の両方が架かっている電柱
それぞれ電柱とまとめて呼ばれていますが、規格や基準は所有者はそれぞれに違っています。
電力柱
各家庭や職場などに電気を届けるために、電力会社が道路上などに設置している柱。電力会社が所有・管理。
電信柱
通信会社が各家庭に、電話回線や光ケーブルなどを届ける為の柱。NTTが所有・管理。
共用柱
電線と電信線の両方が架かっている。電力会社と通信会社が共同で所有・管理。
電柱の素材
素材については鉄筋とコンクリートでできた電柱が最も一般的です。
実は電柱の中身は空洞です。
ぎっしりコンクリートが詰まっているように見えて、実は違うんですね~。

また周辺道路が狭い場合は、コンクリートと鋼鉄を組み合わせた上下を分割して搬入できる電柱を採用するなど、設置場所の環境などによって適切な素材の電柱が選ばれます。(コンクリート複合柱・2本継柱(フランジ式)など)
電柱に付いている電力設備

東京電力のサイトから抜粋しました。
難しい用語が並んでいますが、専門家の人と会話する時に使ってください。
また「電柱」と関連の深い用語を紹介します。
- 本柱:直立に建っている一般的な電柱
- 支柱:本柱を支える、斜めに設置された電柱
- 支線:片側に電線の張力が掛る場合に反対側に張り、張力のバランスを取る線
電柱の高さを知る方法
柱種標
電柱の地上部2m付近に「柱種標」という陶磁器製の白い円盤が埋めこまれています。
これはその電柱の名札のようなもので、「製造年・サイズ・製造会社等」が記載されています。

電柱の高さは「○○-○○」と表記された先頭の2桁でわかります。
例えば左の写真を見ると、「15-50」とあります。
これは、電柱の全長が15mであることを示しています。
そこから、地中に埋められている長さ2.5mを引いて、
地上からの高さは12.5mであるとわかります!
やや、複雑ですね...

根入れ
電柱は倒れないように「根入れ」という地中に埋まっている部分があります。
根入れする長さは「全長が15m以下の場合は、全長の1/6以上、全長が15mを超える場合は、2.5m以上」とするように定められています。
上の例の場合は全長が15mなので、根入れ(つまり地中に埋まっている長さ)が2.5mとなるわけです!
一般的な電柱の地上からの高さは、10m~12.5mの場合が多いようですね。
電柱の安全性
コンクリートの安全性などについて、より深く知りたい!という方は、こちらを参照ください↓
大日コンクリート工業株式会社:ひび割れ試験荷重って何?
http://www.dainichi-x.co.jp/faq/
電柱の所有者を調べる方法

その電柱の所有者を知りたい場合は「電柱番号」を確認します。
電柱の地上から3mほどの高さのところに、写真のようにプレートが取り付けられており、電柱番号が表記されています。
プレートには電力会社用とNTT用の2種類があり、NTTのプレートにはロゴが入っています。
(ない場合はかなり古い電柱のようです)
共用柱の場合は?
共用柱で、上下に2枚貼ってある場合は、プレートが貼られている位置によって、その電柱を所有する事業者がどちらかなのか分かります。
調べてみると、全国的な基準があるわけではなく、各電力会社によって貼る位置が異なるようですね。
上に貼っているプレートが所有者 | 東北電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力 |
下に貼っているプレートが所有者 | 東京電力、中部電力 |
情報見当たらず | 北陸電力、北海道電力 |
北陸電力はプレートの上下の位置ではなく、電柱番号の文字の色で見分けられるようです。
(黒色なら北陸電力、緑色ならNTTの電柱)
電柱番号自体の表記の仕方についても、電力会社・NTTによって違いがあり、全国的な基準があるわけではないようです。
上記を参考に、「この電柱は電力会社のもの?NTTのもの?」となった場合は、管轄の電力会社へ問い合わせてみてください。
敷地使用料(土地使用料)について
敷地使用料とは、電力会社やNTTが設置する電柱などの借地料として土地所有者に支払われるお金のことです。
電気通信事業法施行令により金額が定められており、各電力会社共通となっています。
地目が宅地であれば年間1本当たり1,500円支払われます。
(※地目は登記簿上の地目ではなく、現況判断で評価)
地目別の金額については、九州電力送配電株式会社のHPが1番分かりやすいので引用します。

大きな額ではありませんが、もらえるものはもらっておきましょう!

敷地使用料をもらうために
敷地使用料をもらう為には、「承諾書」が必要となります。提出し忘れないように注意しましょう。
支払い時期
支払時期は、電力会社によって、「3年に1回」もしくは「1年に1回」まとめて支払われます。
支払い月も地域によって変わるようです。調べると以下の通りでした。
3年に1回 | 東京電力・関西電力・北陸電力 |
1年に1回 | 四国電力・九州電力 |
不明(電力会社に要問い合わせ) | 沖縄電力・東北電力・北海道電力 |
基礎知識編まとめ

- 電柱には電力柱・電信柱・共用柱という種類ががある。
- 素材はコンクリート製が一般的。
- 電柱についている白い円盤を見れば、電柱の全長などが分かる。
- 電柱のプレートの位置で、所有者がわかる。
- 敷地内に電柱を設置すると1本あたり年間1,500円の借地料が得られる。
自分の敷地に電柱を設置すると、それは数十年その土地に残ります。
自分の敷地に設置される電柱はどのようなものなのか、設置工事をされる前に事前に調べておきましょう!
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